7月6日 読売新聞 よみうり寸評
<いつ果てるともなく>とは、このゲームの為の言葉かと思うようなファイナルセットだった
テニスのウィンブルドン選手権最終日の男子シングルス決勝、ロジャー・フェデラー(スイス)対アンディ・ロディック(米)は、最終セットだけで30ゲームも重ね、フルセットで77ゲーム。これは決勝としては最多記録、4時間18分の激闘だった
<テニスでもっとも大切なのは集中力。これを欠くと大選手でも勝てない>とテニス名言集にあるが、よくも集中力が途切れず続くものだ。テレビ桟敷で深夜まで見ているだけでも疲れるのに
互いに自分のサービスをキープし続けて譲らない。フェデラーはビッグサーバーのロディックを上回る50回(大会記録は51)ものサービスエースを見せた
ウィンブルドンでは技術は無論だが、集中力に加え、体力・耐久力と何事にも動じない精神力が不可欠。それが2人はほとんど互角
では何がフェデラーをこの大会6度目の優勝に導いたのか?わずかに勝る経験の差と見た。